[Samba] vfs_acl_xattr — 拡張属性 (EA) に NTFS のアクセス許可を保存する

http://www.samba.gr.jp/project/translation/current/htmldocs/manpages/vfs_acl_xattr.8.html

名前

vfs_acl_xattr — 拡張属性 (EA) に NTFS のアクセス許可を保存する
書式

vfs objects = acl_xattr
説明

このVFSモジュールは samba(7)システムの一部である。

vfs_acl_xattr VFSモジュールは、 拡張属性 (EA) に NTFS のアクセス許可 (ACL) を格納する。 これにより、 Samba サーバーで NTFS のアクセス許可を 完全に実装することが可能となる。

アクセス許可は、ファイルやディレクトリの security.NTACL 拡張属性に格納される。 この属性は、 getfattr -d filename で 表示 できない。 現在の値を表示するためには、EA 名を指定する必要がある (たとえば、 getfattr -n security.NTACL filename ) 。

このモジュールは以下のパラメータを強制的に設定する。

inherit acls = true

dos filemode = true

force unknown acl user = true

このモジュールはスタック可能である。
オプション

acl_xattr:ignore system acls = [yes|no]

このパラメーターを yes に設定した場合、 このモジュールは、可能な範囲で実施しているシステムの ACL とのマッピング 処理を無効化する。デフォルトの no の場合、 Samba はシステムの ACL と NTFS のアクセス許可の 両方に対して設定を行い、またアクセス可否の確認を実施する。 ローカルまたは NFS 経由でのファイルアクセスのために、システムの ACL も 設定しておく必要がある場合は、この設定が望ましいであろう。 Samba 経由以外でファイルアクセスを行わない場合は、このパラメーターを yes にすることで、 NTFS のアクセス許可との互換性を高めることができる。

もしも、acl_xattr:ignore system aclsを yesに設定した場合、以下の設定が、 強制的に追加される。

create mask = 0666

directory mask = 0777

map archive = no

map hidden = no

map readonly = no

map system = no

store dos attributes = yes

acl_xattr:default acl style = [posix|windows|everyone]

posixに設定した場合、 NT Authority\SYSTEM がすべての権限を持つ 追加の ACE を付けた形で、ユーザ、グループとその他の、 POSIX モードパーミッションに基づいた ACL が合成される。

windowsに設定した場合、Windows が行うのと 同じ方法で ACL は合成されるが、所有者と、 NT Authority\SYSTEM に対するパーミッション のみを含む。

everyoneに設定した場合、ACL は、 everyone (S-1-1-0) に対する完全なパーミッション が合成される。

このオプションの既定値は posixである。

著者

オリジナルの Samba ソフトウェアと関連するユーティリティは、Andrew Tridgell によって作成された。現在 Samba は Samba Team に よって、Linux カーネルの開発と同様のオープンソースプロジェクト として開発が行なわれている。
日本語訳

このドキュメントは、Samba 4.8.0 – 4.15.3 に対応する。

このドキュメントの翻訳は

太田俊哉 (ribbon@samba.gr.jp)

たかはしもとのぶ (monyo@samba.gr.jp)

によって行なわれた。

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